最近の私の稼働は「ジャグラー」や「スマスロ北斗」が中心だ。
それに加えて、たまに増台されたカバネリなどの6.5号機やノーマルタイプ(疑似ノーマルも含む)を、設定が期待できるときだけ打つという立ち回りになっている。
今年に入って、これまでのパチスロ人生でもっとも厳しい収支状況に陥っていたが、スマスロを中心に据えなくなったことで収支はかなり安定し、例年並みまで戻すことができた。
ただ、金を稼ぐためとはいえGOGOランプが光るの待つだけの台や有利区間を切ることが全ての台を毎回打つのは正直つらい。
神台バーサスリヴァイズ
たまに遊び打ちするノーマルタイプが私の心の癒しなのだが、今打っていて一番面白いのは「バーサスリヴァイズ」だ。
2022年1月の登場時は、初めて打った台が低設定だったこともあり、コイン持ちは良いがボーナスの枚数が少なくメリハリのない機種だという印象を持った。
伝統のV図柄がX図柄に変わったことも悪印象で、しばらく触れることはなかった。
しかし、ノーマルタイプの選択肢が減っていく中で、少しずつ打つ機会が増え、高設定にも座ることが多くなった。
そして気づいたのは、この「バーサスリヴァイズ」は打てば打つほど面白くなるスルメのような台だということだ。
バーサスリヴァイズの楽しい打ち方
この台は、左から押しても中から押しても右から押しても面白い。
通常時の私の基本的な打ち方は以下の通り。
- 予告音なし時:基本左リール適当のハサミ打ち、たまにベル・スイカ・7をビタ押し
- 予告音あり時:中押しでバーを下段付近に狙うか、チェリー・スイカ・チェリーをビタ押し
中押しバー狙い時の熱い出目は、7が上段で一確(予告音時はリプレイがない)、7が下段に停止した時はスイカ外れでボーナス(バーを中・下に狙った場合はビッグ?)。
出目と消灯の絡みも絶妙で、例えば中リール中段に7が止まった時は基本ハズレで、次にチェリー、たまにスイカという感じだが、消灯なしなのに左で小役を蹴ることもあって油断できない(消灯なしで小役以上)。
中リール「チェリー・スイカ・チェリー」のビタ押しも面白い。
ビタ止まりなら7ビッグ、X上段で一確(予告音時はリプレイなし)、X中段は消灯なしでチェリーorボーナスだが、たまに外れるサプライズがある。
右リールはバー中段狙いあたりが面白い。
これらの打ち方をローテーションしていれば一日中回しても全く飽きない。
短いスパンで予告音が発生するので、次の予告音時はどこを狙おうかと考えているだけでもドキドキワクワクしながら回すことができる。
その過程を経て辿り着いたボーナスは秀逸なBGMを聞きながら楽しく消化でき、ノスタルジックな気持ちになるとともに心が浄化されていく気がする。
レギュラーボーナスの目押しについて
レギュラーボーナスの目押しについては賛否両論あるが、個人的には中程度の難易度で変化のある目押しが理想だと考えている。
バーサスリヴァイズのレギュラーボーナスは、中リール中段にスイカビタで右リールはフリー、左リールにスイカ狙いという仕組みだ。これは新ハナビよりはマシな設計だと感じる。
比較として、新ハナビの場合は1リールあたりの目押しは2コマの余裕があるのでほぼミスることはないが、全リールに目押しが必要。私はこういう同じ行為を毎ゲーム強要されるのがあまり好きではない。
理想的なのは、4号機花火のリプレイ外しのような仕様だ。
例えば、Aの時はBかD、次にDならFかXというように様々なパターンがあり、その都度2コマを要求されるような仕様なら楽しく打てる。しかし、毎回同じパターンを繰り返すのは、プレイヤーを馬鹿にしているというか試されているようで妙に癪に障る。
バーサスリヴァイズの場合、中リールのビタ押しで固定されているが、若干シビアなのは1リールだけなのでまだ許容範囲だと感じる。
ディスクアップのビタ押しも同様の課題を抱えているが、毎回同じではなく、ランダムで狙う図柄が変わるなど、プレイヤーの脳に刺激を与えるような仕様にしてもらいたいと常々思っている。
ただし、目押しの難易度が上がれば上がるほど間口は狭くなるので、多くの人に打ってもらいたいなら、3コマ目押し程度で目押しパターンにバリエーションをもたせるのが理想的だろう。
もし、バーサスリヴァイズがビタ押しの必要がない仕様なら、もっと多くの人に親しまれ、稼働も増えたはずだ。
しかし、そうなると設定1での高機械割を実現することは難しく、目押し力の高いプレイヤーのアドバンテージや優越感も薄れてしまうというジレンマもあるので難しいところではある。
このように、レギュラーボーナス中の目押しに関しては様々な考慮点があるが、バーサスリヴァイズは全体としてバランスの取れた設計になっていると高く評価している。
ゲーム性、ビジュアル、音楽ともに素晴らしく、当時これを作った開発陣の技術力は他のメーカーを圧倒していたと言えるだろう。
ユニバーサルエンターテインメントの現状
バーサスリヴァイズ以降のユニバーサルエンターテインメント(以降ユニバ)の台は、マッピー、ニューゲッターマウスまでは評価できるが、それ以降は凡台という印象だ。
クランキークレストに関しては、最初は糞台という印象だったが、パチスロライター・
HYO.くん推奨の打ち方を試したことでかなり評価が上がった。
・隠れクレチャレも網羅! 左リールBAR下段からのスベリでクランキークレストを解感!
とはいえ、2023年以降のリリースを見ると、ユニバの開発力が衰えてきているのは否めない。
その理由として、会社の内部が長期にわたって安定していないことが大きいと思われる。
私が株主として受け取った元会長・岡田和生氏からの手紙(怪文書?)にもあったように、パチンコ・パチスロ両方の分野で他社に遅れをとっている状況だ。
まずパチンコ機については他社の2周遅れのようなスペックの機種を延々と出し続けていることに辟易しています。このような機種では売れませんし人気も出ません。パチンコ事業については、規模を大幅に縮小し、他社に先駆けた新規性のみを追求していくべきであると考えます。
パチスロ機においても、他社の1周遅れのようなスペックの機種を延々と出しており、また型式試験に対してのチャレンジ精神が疎かになっているためか、特に射幸性が最大限に発揮できるスマスロ機の分野では他社からかなりの遅れをとっています。
これは風営法上の遊技機規則や組合自主規制の解釈論議が社内で徹底的におこなわれておらず、そのような新規性を生み出せる、チャレンジできる開発社員がもう残っていないばかりか開発部内のそういった空気も希薄になっているのではと心配もしています。
特に気になるのは「チャレンジできる開発社員がもう残っていない」という部分。これが事実なら、今後もユニバのパチスロに期待するのは難しいかもしれない・・・。
ノーマルタイプとユニバの復権を願って
現状、純粋なノーマルタイプはジャグラー一強状態で寂しい限りだ。
面白い疑似ノーマルタイプはそこそこ出てきている。しかしリアルノーマルタイプにしか表現できない魅力がある、と私は思う。
ジャグラー以外のリアルノーマルタイプ機種の増加が望まれるが、上述の通り、この分野をリードしてきたユニバの凋落により、魅力的な機種のリリースが期待できない。他社の参入も限られており、当面はリアルノーマルタイプの多様化は難しい状況にある。
また、気になるのがユニバの経営陣の変遷だ。
ようやく冨士本氏が社長の座を追われたとホッとしたのも束の間、後任は今までなにをしていたのかも分からない岡田知裕氏(岡田和生氏の長男)に決まった。これではユニバの復活も期待できない。
今更真っ黒な岡田元会長が上場企業の代表に返り咲くことは考えにくいが、今のユニバにはそれくらいの劇薬が必要なのかもしれない。
バーサスリヴァイズのような、打ち込めば打ち込むほど面白さが増す台が再び登場することを心から期待している。それには、経営陣の刷新だけでなく、「チャレンジできる開発社員」の存在も不可欠だ。
パチスロファンとして、そして一株主として、ユニバが再び業界をリードする存在となり、パチスロファンを魅了する革新的な台を生み出すことを願ってやまない。