以前、『すますろ異世界かるてっと』について「正直もう一度味わいたいとは思えない」と書いた。あの時の気持ちに嘘はなかった。
しかし、高設定が期待できるイベント日となると話は変わる。嫌いな台でも設定6なら打つ。それがパチスロで勝つための鉄則だからだ。
何度かイベント日に狙った結果、幸運にも設定6確定台と推定設定6に一度ずつ座ることができた。この台の設定6データやグラフを求めている人が多いようなので、2回の実践データと、そこから見えた高設定の挙動や特徴を共有したい。
先に言っておくと、設定6確定台、機械割110%オーバーの台で負けた。この事実が全てを物語っている気もするが、順を追って書いていく。
設定6確定台(1回目):虹トロフィーで設定6確定
マイスロデータ

確定演出と最終結果
虹トロフィーが出現し設定6確定。獲得枚数の「086枚」表示は1回確認できた。
しかし、出玉グラフを見ての通り終日苦しい展開だった。マイスロデータは閉店1時間前に取得したもので、その時点ではわずかにプラスだったが、その後500Gハマリを食らって閉店。最終差枚はマイナス200枚。
機械割110%超の設定6で、9000G回して負けてしまった。

推定設定6(2回目):前日設定6確定台の据え置き狙い
マイスロデータ

台選びの根拠と最終結果
また別の日。前日に虹トロフィーで設定6が確定していた台の据え置き狙い。設定6確定演出はでなかったが、ベル確率1/6.34、いせかる目1/91.81、そしてBB終了画面の高設定示唆の出方を見ても設定6の可能性がかなり高いと判断している。
こちらは終日苦戦しつつも、最終的にプラス約2000枚で終了。スイカが設定1に近い数値(1/45.20)なのが気になるが、9000Gでも引きムラの範囲内だろう。
3回の実践比較:設定が上がると何が変わるか
前回記事の設定2以上データと合わせて、3回分の主要数値を並べてみた。
| 項目 | 設定2以上(前回) | 設定6確定(今回) | 推定設定6(今回) |
|---|---|---|---|
| ゲーム数 | 6516G | 8780G | 9190G |
| ベル(通常時) | 1/6.51 | 1/6.38 | 1/6.34 |
| いせかる目 | 1/97.38 | 1/85.86 | 1/91.81 |
| ボーナス合算 | 1/90.80 | 1/96.54 | 1/82.79 |
| 突BT成功率 | 46.00% | 38.16% | 45.21% |
| 最終差枚 | +1000枚 | -200枚 | +2000枚 |
注目してほしいのはベルの列だ。設定2以上が1/6.51、設定6が2回とも1/6.3台と、きれいに差がついている。
そして最も皮肉なのは、設定6確定台が3回の中で唯一のマイナスだということ。突BT成功率38%が全てを物語っている…。
設定判別要素のZ値ランキング
各判別要素が設定の違いをどれだけ見分けられるかを、Z値(設定差をサンプル数で標準化した指標。1.0未満は判別困難、2.0以上で実用的)で定量化してみた。通常時約6000G(総ゲーム数8000〜9000G相当)を基準に計算している。
ただし、Z値で測れるのは確率が公表されている要素だけだ。BB終了画面やRBキャラ紹介の示唆出現率はメーカー非公表のためZ値では評価できないが、実践上は極めて重要な指標だと私は思う。
設定1 vs 設定6(公表確率ベース)
| 順位 | 要素 | Z値 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 1 | ベル(通常時) | 1.90 | ◎ 試行回数が圧倒的。最も信頼できる |
| 2 | スイカ合算(通常時) | 1.58 | ○ 分母の差が大きくそれなりに効く |
| 3 | ボーナス中ハズレ目 | 1.41 | △ 出れば設定1を強く否定。出なくても情報なし |
| 4 | いせかる目 | 1.04 | △ 参考程度 |
| 5〜 | 直撃・特殊役・チェリー等 | 0.1〜0.6 | ✕ 1日では判別に使えない |
公表値ベースの合成Z値(複数要素を組み合わせた総合的な判別力)は3.19。
ベルとスイカだけで合成Z値2.47になり、マイジャグを超える(マイジャグ5:REG+ブドウの合成Z値 = 2.28)。
公表確率の中では「ベルとスイカの2本柱」だ。ボーナス中のハズレ目は出れば強力だが、出現率が低いため主役にはなりえない。
設定2 vs 設定5
| 合成Z値 | 評価 |
|---|---|
| 0.83 | ほぼ判別不能(Z < 1.0) |
最も差がつくいせかる目でさえZ=0.49。前回記事で「設定2と設定5を1日で見分けるのは難しい」と書いたが、数字で見ると「難しい」どころか「不可能に近い」。
いせかる目を分割して判別する意味はある?
いせチャン先告知(BETでいっぱい)を使えば、いせかる目の当選契機がある程度分かる。しかし分割して判別する意味はほぼないだろう。
理由はジャグラーの「単独REG vs 合算REG」と同じ構造で、分割するとサンプルが減る上に、先告知の検出率が80%という不完全さも系統誤差(サンプルを増やしても消えない偏り)になる。個人的には合算いせかる目をそのまま使うのが最も合理的だと思う。

2回の実践から見えた設定6の特徴
ベルとスイカ:Z値が裏付けた設定判別の「2本柱」
Z値で見てもベルが最重要なのは明確だが、実践で体感しやすいのもベルだ。設定6確定台の1/6.38と推定設定6の1/6.34は、公表値1/6.4にぴったり張り付いている。8000G以上も回せばサンプルは1000回を超え、ブレが小さくなるからだ。
スイカはZ値こそ2位だが、今回の推定設定6が1/45.20(設定1の公表値1/45.0とほぼ同じ)と大きく下振れたように、ベルより引きムラの影響を受けやすい。信頼できる指標ではあるが、ベルの補助として使うのが実戦的だろう。
BB終了画面・RBキャラ紹介:Z値では測れない重要指標
Z値ランキングには含まれていないが、実践ではベルと並ぶ重要な判断材料だと感じた。
ただし出現率が非公表のため、以下はあくまで2回の設定6実践から得た体感であることを断っておく。
BB終了画面の高設定示唆割合
| 設定6確定 | 推定設定6 | |
|---|---|---|
| BB回数(確認分) | 41回 | 42回 |
| 高設定示唆・弱(女子キャラ集合) | 11回(26.8%) | 16回(38.1%) |
| 高設定示唆・強(全員集合) | 6回(14.0%) | 4回(9.5%) |
| 示唆あり合計 | 17回(41.5%) | 20回(47.6%) |
サンプル数が少ないので信頼度は微妙だが、2回ともBB終了画面の4割以上に何らかの高設定示唆が出現した。
ただし、示唆の出現率はメーカー非公表であり、低設定でどの程度出るかも分からない。小役やいせかる目が伴わない状況で示唆割合だけを根拠にするのは危険だ。あくまでベルやスイカと合わせて総合的に判断する材料として使うべきだろう。
ベルが「数値で判断する柱」なら、BB終了画面は「演出で判断する補助柱」。数値が設定6水準に届いている上で示唆も厚いなら、設定56の確度はかなり高まるはずだ。
RBキャラ紹介の割合

| 設定6確定 | 推定設定6 | |
|---|---|---|
| RB回数 | 29回(116カード) | 31回(124カード) |
| 銀カード | 6回(5.2%) | 10回(8.1%) |
| 銅ペテルギウス(示唆強) | 2回(1.7%) | 5回(4.0%) |
| 金カード(設定2以上) | – | 3回 |
RB(黄色7)中キャラ紹介では、高設定示唆強の銅ペテルギウスが2回の実践で合計7回出現した。
一方、以前打った設定2以上確定台(予想設定5)では紫カードが出現したが今回は出なかった。
個人的には銀カードは無視して、金カードで高設定確定演出がでればラッキー、高設定示唆強が出れば56に少し期待くらいの意識でいいんじゃないかと思う。
補足:ボーナス後のBTステージ選択と示唆サンプル
ボーナス後のBTは「うわのせCHANCE」と「いせかるCHANCE」を選べるが、どちらを選ぶかで取得できる示唆のサンプルが変わる。
うわのせCHANCEではBB終了画面が出ない代わりに、BT終了時やボーナス揃え時にトロフィー抽選がある(BT終了時には終了画面を表示)。
いせかるCHANCEではBB終了画面で示唆が見られるが、一部のトロフィー抽選を受けられない状況が発生する。
ちなみに、公式のQ&Aでは「どちらが一方的に得ということはない」とされている。
私は高設定示唆のサンプルをより多く取りたかったので、基本的に「いせかるCHANCE」を選んだ。2回の実践で虹トロフィー1回しか出なかったのはその影響もあるだろう。
どちらを重視するかは好み次第だが、BB終了画面の示唆割合を判別の柱にするなら「いせかるCHANCE」の方がサンプルは積みやすい。
参考記事→【Q&A】うわのせCHANCEといせかるCHANCEどちらが得か|サミー開発ボイス
設定6にBT中の優遇はない?
前回の記事で「BT中のボーナス獲得率に設定差はほとんどない」と推測したが、今回の設定6実践でもその仮説が裏付けられた。
| 設定2以上 | 設定6確定 | 推定設定6 | |
|---|---|---|---|
| 突BT成功率 | 46.0% | 38.2% | 45.2% |
設定6でも成功率が38%に沈むことがある。BTに入ってしまえば設定6も設定1も同じ抽選を受けている可能性が極めて高い。
つまり設定6の恩恵とは、コイン持ちの良さ(ベル確率の優遇)と出玉チャンスの多さ(いせかる目が軽い)であって、BTでの当選率が高くなるわけではない。チャンスの回数が増えるだけで、そこから出玉を伸ばせるかは純粋に引き次第だ(インチキのニオイはぷんぷんするが…)。
唯一の救い:ボーナス直撃
突BTの成功率が低かった自分にとって、通常時のボーナス直撃は本当にありがたかった。2回の実践で直撃ボーナスはそれぞれ7回(1/932、1/957)。設定6の理論値1/923にほぼぴったりだ。
直撃時には派手な演出が出ることも多く、いせかる目待ちで単調になりがちな通常時に良いアクセントを与えてくれる。個人的には、いせかる目の出現率を多少削ってでも直撃確率を上げてほしかった。通常時のストレスがだいぶ緩和されたはずだ。



設定6で負けるということ
13連スルーの地獄
実践中、最も記憶に残っているのは13連続スルーだ。
13回連続でいせかるチャンスに入り、13回連続で出玉ゼロで通常時に戻された。ゲーム数に直すと1000G以上ボーナスなし。成功率46%と仮定しても13連スルーが起きる確率は約0.03%、およそ3000回に1回の不運だ。

中でも最も堪えたのは、20ゲーム以上リプレイを引かずにベルやスイカを何度も引いたのに一向にボーナスにつながらず、最後にリプレイ一発で転落した時だ。前回の記事で「学習性無力感」と書いたが、あの瞬間はもう怒りすら通り越して笑ってしまった。
リプレイの転落率80%と公表されているが、体感的にはもっと高い気がしてならない。まあ、負けている時の体感ほど当てにならないものもないのだが。
10連スルー後は、1回スルーするごとに最近急落中のセガサミーの株価チャートを見て、なんとか正気を保とうとしたものだ。
セガサミー株価/楽天証券iSPEED
突BT成功率38%はどれくらい不運だったのか
| 前提 | 76回中の期待成功 | 実際 | 確率 |
|---|---|---|---|
| 成功率46%(筆者推定) | 35回 | 29回 | 約10回に1回の不運 |
| 成功率50%(メーカー公表) | 38回 | 29回 | 約40回に1回の不運 |
メーカー公表の「50%オーバー」が正しければ、約40回に1回の不運。筆者推定の46%でも約10回に1回。どちらにせよ、1日あたり期待より6〜9回多くスルーしたことになる。
この6〜9回分のスルーがそのまま獲得できたはずのボーナス枚数に直結するわけで、設定6の機械割110%超が帳消しになるのも納得だ。心なしかその夜の風呂では抜け毛が多かった気がする…。

この台はノーマルタイプではない
何度か打ってみて改めて確信したが、この台は従来のノーマルタイプの枠には収まらない。実質的にはAT機だ。
従来のノーマルタイプは、高設定ほどボーナスフラグをたくさん引ける。引いた分だけ出玉になる。シンプルで、だからこそ高設定を掴めば安定して勝てる。
だがこの台は違う。高設定ほどいせかる目が軽くなり、出玉獲得の「チャンス」は増える。しかし、そのチャンスを活かせるかは公称50%のBT抽選を引き続けられるか次第だ。いくらチャンスが多くても、半分以上スルーすれば出玉は伸びない。設定6で負けた私がその証明だ。
だからこそ、この台の評価は打ち手のバックグラウンドで真逆になると思う。
私のようにノーマルタイプの安定感を求める人間には、突BTスルーのストレスと演出の単調さが合わない。しかし、普段から荒波のAT機をメインにしている打ち手にとっては、このボラティリティはむしろマイルドだろう。BT中の1ゲーム1ゲームに一喜一憂する感覚も、AT機の継続抽選に慣れている人なら楽しめるはずだ。
前者には正直おすすめできないが、後者には息抜きの一台としておすすめできる。そういう台だ。
まとめ:設定判別のポイント整理

2回の設定6実践から見えたポイントを整理する。
公表確率ベースのZ値ではベル > スイカ >> ハズレ目 ≧ いせかる目の順だが、非公表の示唆演出はZ値に含まれていないだけで判別力が低いわけではない。
設定6確定台・推定設定6ともにBB終了画面の約4割で高設定示唆が出現した。ただし出現率が非公表のため、示唆割合だけで判断せず、ベルやスイカの数値と合わせて総合的に見るのが前提だ。
設定2と設定5の判別は1日ではほぼ不可能(合成Z値0.83)なので、確定演出(トロフィー・086枚表示・キャラ紹介シナリオ)の有無が現実的な判断材料になる。
設定6のデータやグラフを探してこの記事にたどり着いた方へ。データとしてお役に立てれば嬉しい。私はもう毛根を賭けてまで打つ気にはなれないが、AT機慣れしている方なら案外楽しめるかもしれない。




